ミーン・ガールズ (Mean Girls)
※ネタバレ注意※
作品の内容に触れますので、未鑑賞の方はご注意ください。
クリスマスがメインのお話ではありませんが、主要キャストの4人がサンタコスチュームでジングルベル・ロックを踊るシーンが印象的なので、クリスマス時期になると観たくなる映画です。
Mean Girls / Jingle Bell Rock
"Mean Girls"は直訳すると"意地悪な女の子たち"。一見よくあるスクールカーストもので、ファッションが可愛いティーン・ムービーですが、原作となっているのは「女の子ってどうして傷つけあうの? 娘を守るために親ができること」というノンフィクション。友達グループや、グループ内での諍い、派閥など、普通の女の子たちがみんな悩んできたことが描かれているので、普遍的に愛される作品になったんじゃないかな、と思います。
主人公のケイディ(リンジー・ローハン)は動物学者の両親とアフリカで暮らしていたため自宅学習をしていましたが、アメリカへの引っ越しを機に16歳で初めて学校へ通うことになります。そこでケイディが目にしたものは、動物の縄張り争いさながら、いがみ合う女子たち。
その頂点に君臨するのが、女王蜂レジーナ(レイチェル・マクアダムス)、お金持ちの娘グレッチェン(レイシー・シャベール)、おバカだけどセクシーでかわいいカレン(アマンダ・セイフライド)の"プラスチックス"。校内ではアイドルのように持て囃されている人気グループです。ケイディはグレッチェンの彼氏に声をかけられたことをきっかけにレジーナの目に留まり、新メンバーになります。
数あるティーンムービーの中でもミーン・ガールズが伝説たる所以はこの豪華キャスト!
主演リンジー・ローハンの人気はもちろんのこと、今も現役で大活躍しているアマンダ・セイフライドとレイチェル・マクアダムス。しかもアマンダはミーン・ガールズが映画初出演でした。
リンジー・ローハンはレジーナ役を、レイチェル・マクアダムスはケイディ役を狙っていたらしいですが、もし逆だったらどんな感じだろう?結構いいと思うのですが、やっぱり女王はブロンドのイメージかなぁ。でもレイチェル・マクアダムスのレジーナはウィッグらしいので、リンジー・ローハンもウィッグつければいいか。
好きな人をレジーナに横取りされたケイディは復讐を計画し、自分を偽ってプラスチックスのメンバーとして仲良しのフリをしますが、そのうちに段々と染まっていき、気付くとレジーナのコピーのように性悪な女王気質へ変わっています。そこの変化をリンジー・ローハンはうまく演じているなぁと思いました。ファッションやメイクでも表現されています。
ちなみにその後のストーリーとしては、ケイディの復讐が進みプラスチックス内で喧嘩が勃発、レジーナの一手により学園の女子全員を巻き込んでバトル→仲直りの大団円。最後はプロムのシーンで終わるのもベタで好きです。
学園映画でよくある、カースト最上位グループが廊下を横並びに占領してスローモーションで歩くシーン、なんの映画が元ネタなんですかね。ご存知の方いらっしゃったら教えてください。
ラブ・アクチュアリー (Love Actually)
※ネタバレ注意※
作品の内容に触れますので、未鑑賞の方はご注意ください。
12月も半ばに差し掛かり、クリスマスはもうすぐそこ!毎年クリスマス当日にグレムリンを観るのがわたしのお決まりなのですが、今年はクリスマスツリーも買ったし、前もってクリスマス気分を高めようかな、という目論み。クリスマス映画といえばこれ!という方も多いであろうラブ・アクチュアリー、実は今回初めて観ました。
「ブリジット・ジョーンズの日記」「ノッティングヒルの恋人」の脚本で知られるリチャード・カーティスの監督デビュー作。クリスマスをモチーフにしたラブコメディです。別個で進行する物語が少しずつ交わっていく群像劇で、登場人物も多いので楽しいです。相関図見つけた!
特に好きだったのは、キーラ・ナイトレイ演じる花嫁ジュリエットに恋をした、新郎の親友マーク(アンドリュー・リンカーン)の話。
親友のことを大切にしているマークは恋心を隠してわざと距離を置いていたものの、結婚式を撮影したビデオを見ればその気持ちは一目瞭然。ジュリエットしか映されておらず、しかも本人に見られてしまう。
クリスマスイヴ、親友夫婦の家を訪れたマークはフリップに書いたメッセージで想いを告白。
来年はセクシーな彼女ができている予定だけれど、今は君が最高の人だよ、それだけ言わせて、クリスマスだから。という素敵なメッセージ。親友夫婦に割り込む意図はなく、聖歌隊のフリをするためにラジカセを用意しているところも素敵でした。サプライズがお得意の彼らしい演出!
ちなみに結婚式では新郎新婦退場のタイミングでAll You Need Is Loveの演奏が始まるサプライズを仕込んでいて、そちらもとっても良かったです。
あとは、多くの出演者が揃っていて楽しい学校のクリスマス・コンサートのシーン!コンサートのラストはマライア・キャリーの名曲All I Want For Christmas Is Youで大団円。リード・ヴォーカルのジョアンナ(オリヴィア・オルソン)の歌が最高でした。
コンサートの少し前、セックスシーンのスタンドインとして働くジョンとジュディのデートのシーンがあるのですが、別れ際にジュディが「All I want for christmas is you」とタイトルそのままのセリフを口にしていたので、前フリかな?と思ったら、その通りでした。気持ちの良い伏線回収です。
コンサート、子供たちの降誕劇も可愛かったなぁ。
そしてラストに流れるザ・ビーチ・ボーイズのGod Only Knows!大好きな曲なので嬉しかったです。
続編があるって全く知らなかったのですが、どこで観られるのでしょうか…レッド・ノーズ・デイ・アクチュアリー (Red Nose Day Actually)、イギリスのチャリティー企画で制作されていて、15分程度の短編みたいなのでYoutubeにあるかなと思ったのですが、探してもtrailerしか出てこず。もう少し調べてみます。
他にもオススメのクリスマス映画がありましたら、是非教えてください!
レイニーデイ・イン・ニューヨーク (A Rainy Day in New York)
※ネタバレ注意※
作品の内容に触れますので、未鑑賞の方はご注意ください。
ウディ・アレン監督、ティモシー・シャラメ、エル・ファニング主演のラブコメディ。今回もウディ・アレンらしいロマンティックな映像とシニカルさを効かせたストーリーで、軽い気分で観られる良作。この豪華キャストがウディ・アレンの世界観で観られるのが本当に贅沢!
今回は雨のニューヨークが舞台。ヤードレー大学に通うギャツビー(ティモシー・シャラメ)とアシュレー(エル・ファニング)、アシュレーが憧れの映画監督へインタビューの機会を得たことをきっかけに、週末を一緒に過ごそうと2人でニューヨークを訪れます。
その後はいつものウディ・アレン節。アシュレーは好奇心で突っ走りおじさん達を翻弄、ギャツビーとはすれ違い。ニューヨークを案内して回るのを楽しみにしていたギャツビーはがっかりして時間を潰す中、家族、運命の出会い、大切なものを思い出します。
ウディ・アレンらしい黄色がかったライティングと雨がとてもロマンティックで、彫刻みたいに美しいティモシー・シャラメがよく映える!
以下、好きなポイントを箇条書き。
■ティモシー・シャラメの弾き語り!
曲はチェット・ベイカーの「Everything Happens To Me」。本当に素晴らしいです。拝みたい。
■エル・ファニングの女子大生ルック!
ウディ・アレン監督「教授のおかしな妄想殺人」のエマ・ストーンを見た時も同じことを思ったのですが、ベタに女子大生っぽい格好ってあんまり見られないんですよね。
でもこの網タイツ!無自覚におじ様たちにモテまくる役にぴったりのファッションだなぁ…
ヘルシーな下着姿も良かったです。花柄可愛い。
■美術館デート。
ギャツビーとチャン(セレーナ・ゴメス)が訪れるメトロポリタン美術館!わたし美術館が大好きなのですが最近行けていないので、映画の中で見られただけでも嬉しい。エジプトのエリアを使っているのもなんとなく合っていてよかったです。
■ビニール傘もなんかお洒落。
ティモシー・シャラメだから?という話ではなくて、このビニール傘、お椀のような丸っこい形で可愛かったです。ニューヨークではその辺に売っているのか、なにか特別な品なのか。気になります。
■最後に。
ウディ・アレン監督は好きな作品がたくさんありますが、「マンハッタン」や「アニー・ホール」など、過去の名作で観ていないものがかなりあるので、できる限りまとめて観たいです。来年のミッションにしよう!50作品、DVDになっていないものは無理かな…
ソング・トゥ・ソング (Song to Song)
今のところ映画館へ行けないわたしには関係ないのですが、テレンス・マリック監督のソング・トゥ・ソング日本公開まであと少し!本当に映画館で観たい。悲しい。
配信かDVDレンタルを待ちつつ、気分だけでも楽しみたいと思います。
Trailer
音楽の街オースティンを舞台に、夢を追う男女4人を描いたドラマ。主要キャストの4人がルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマン!この4人の組み合わせだけで、もうどんな映画でも観たいですが、個人的にはミュージシャンのカメオ出演が豪華で上記4人に並ぶほど楽しみだったりします。リッキ・リー、イギー・ポップ、パティ・スミス、フローレンス・ウェルチ、ブラック・リップスなどなど。
残念なことに、編集前のフィルムが長過ぎて、アーケイド・ファイアやフリート・フォクシーズの出演シーンはカットされたらしいです。悲しい。
Black Lips / Take my heart
Patti Smith / Birdland
オフィシャルサイト、音楽流せて素敵です。踊るルーニー・マーラが可愛い!
シャイニング (The Shining)
※ネタバレ注意※
作品の内容に触れますので、未鑑賞の方はご注意ください。
スタンリー・キューブリック監督により1980年に制作されたホラー映画。スティーブン・キング作の小説が原作ではあるものの、大まかな設定以外は別物です。
計算し尽くされた美しい映像と追い詰められてゆくキャストの演技の対比が凄過ぎて、見る度に感動を覚えます。
名作なので感想解説など語り尽くされているかと思いますが、個人的に好きなポイントをまとめてみました。
■ここの壁が好き。
■ファッションが本当に素敵。
特に、赤を効かせたウェンディが、美しいホテルの内装に映えて素晴らしいです。
執筆中のジャックに話しかけて怒られるシーンで着用している、デニム?のワンピースに赤いブーツが好き。
この赤いマウンテンパーカーもいいなぁ。
ダニーのアポロ11号セーター、大人サイズで欲しいです。
ジャックのコーデュロイのジャケットもよい。
■三輪車でホテル内を走り回るダニー。
床によって車輪の音が違うところに妙な緊張感があって、見る度に感心しちゃいます。
237号室の前で怖くなって逃げる時、走り出しがスムーズになるのか後輪を手で少し回しているダニー。焦っている気持ちがよく現れていて素晴らしいです。
■Here's Johnny!!!!!
シャイニングで1番有名なシーン、ジャック・ニコルソンのアドリブで生まれたらしいです。そういえばなんでジョニー?と思い調べてみたら、アメリカのバラエティ番組「ザ・トゥナイト・ショー」が元ネタだとか。
最近の訳は「お客様だよ!」ですが、「おコンバンハ」もたまには見たい。
■ハロラン見せ場なし。
原作ではダニーの心の支えとなり、遠くからかけつけ2人を救出し、ラスト暖かい地方で新たな生活を始めるところまで活躍するハロランですが、映画では全く見せ場ナシ。雪上車を持ち込む役割だけこなしたら即死!そりゃあスティーブン・キングも怒るわ、と思いつつ、あまりの潔さにいつもハロランが斧でやられるシーンはつい笑ってしまう。
ハロランの部屋はお洒落すぎてちょっとやり過ぎ感ある。
■最後に素朴な疑問。
原作はボイラーの圧力で爆発が起きホテルが炎上するラストになっていますが、映画ではホテルはそのまま残ります。
ホテル炎上したら、続編は無理じゃないですか?ドクタースリープ、映画は観ましたが、ホテルは炎上せず残っている設定となっていました。原作の方はどうなっているんだろう。そもそもスティーブンのシャイニングはそこまでオーバールックホテルへの拘りは無かったのかな。
ホテルが登場するだけで、内容は超能力バトルだったので紛れもなくスティーブン・キングのシャイニングだったと思います。今度ドクタースリープの原作も読んでみます。
■おまけ。
シャイニングの文庫本、表紙がかっこよくて大好きです。
Favourite actors
好きな俳優と、それぞれ特に好きな作品をまとめました。
エル・ファニング (Elle Fanning)
・SOMEWHRE
・ビガイルド
・ガルヴェストン
ポール・ダノ (Paul Dano)
・ラブ&マーシー
ペネロペ・クルス (Penélope Cruz)
・NINE
・ボルベール〈帰郷〉
ホアキン・フェニックス (Joaquin Phoenix)
・ザ・マスター
・ジョーカー
キャリー・マリガン (Carey Mulligan)
・わたしを離さないで
・ドライヴ
ガエル・ガルシア・ベルナル (Gael Garcia Bernal)
・ブエノスアイレスの夜
Favourite directors
好きな映画監督と、それぞれ特に好きな作品をまとめました。
・髪結いの亭主 (Le Mari de la coiffeuse)
・仕立て屋の恋 (Monsieur Hire)
・歓楽通り (Rue des plaisirs)
・橋の上の娘 (La Fille sur le Pont)
好きな作家は川端康成と谷崎潤一郎、なわたしにとって趣味ど真ん中なパトリス・ルコント監督!偏執的、フェティシズム、純愛。パトリス・ルコント監督に限らず、ロマンティックだけどどこか変な映画が大好きです。
"Favourite movies"のポストでも最初に選んだ「歓楽通り」は、思い返すとひとり映画館通いのきっかけだったかなぁというのもあり、個人的な思い入れも強い作品。
ソフィア・コッポラ (Sofia Coppola)
・ヴァージン・スーサイズ (The Virgin Suicides)
・マリー・アントワネット (Marie-Antoinette)
・SOMEWHERE
・ブリングリング (The Bling Ring)
ソフィア・コッポラで1番好きなのどれ?という話題で真剣に語り合うのが大好き!みんな大好きソフィア・コッポラ、世代的に共有できるのも魅力のひとつだったりします。どの作品もサントラが最高。あざといな〜と思いつつニヤニヤしちゃいます。
ちなみにわたしは、上記のうち上の3つでぐるぐるして未だに選べていないですが、やっぱりヴァージン・スーサイズは殿堂入りポジションかなぁ。
今年本当に映画館に行けていなくて、オン・ザ・ロックはまだ観れていません。悲しい。
姪っ子のジア・コッポラも好きです。
ジョン・カサヴェテス (John Cassavetes)
・こわれゆく女 (A Woman Under the Influence)
・オープニング・ナイト (Opening Night)
・アメリカの影 (Shadows)
「インディペンデント映画の父」ジョン・カサヴェテス。確かな現場感覚に支えられた即興演出…なんて正直よくわからない。でも強烈に心に残る監督です。
キューブリックのシャイニングのように細部まで完璧に作り込んだ美しさとは真逆の、自然体で荒さが残るからこその美しさ。ジーナ・ローランズも完璧です。
ポール・トーマス・アンダーソン (Paul Thomas Anderson)
・インヒアレント・ヴァイス (Inherent Vice)
・ザ・マスター (The Master)
・パンチドランク・ラブ (Punch-Drunk Love)
90年代の作品、ブギーナイツやマグノリアの方が評価が高いかもしれないですが、わたしは比較的2000年以降の作品が好みです。いや、上記の3つが大好き、ってだけかもしれない。
特にホアキン・フェニックスを主演に配した上の2つはもう最高。
デヴィッド・ロバート・ミッチェル (David Robert Mitchell)
・イット・フォローズ (It Follows)
・アメリカン・スリープオーバー (The Myth of the American Sleepover)
・アンダー・ザ・シルバーレイク (Under the Silver Lake)
3作それぞれ毛色が違うけれど、全部大好き!イット・フォローズを初めて観た時、ホラー映画なのに青春映画で、どちらとして観ても完成度が高くて感動しました。また見返して、ちゃんと感想書きたいです。
フランソワ・オゾン (François Ozon)
・8人の女たち (8 femmes)
・スイミング・プール (Swimming Pool)
・彼は秘密の女ともだち (Une nouvelle amie)
・しあわせの雨傘 (Potiche)
1〜2年に1本のペースで生み出されているのが信じられない、安心して観られる監督です。クラシカルなファッションと、どことなく漂う品の良さが好き。
最新作グレース・オブ・ゴッドはまだ観られていないのですが、社会派映画らしいです。イメージに無いので逆にものすごく楽しみ。
ヨルゴス・ランティモス (Yorgos Lanthimos)
・聖なる鹿殺し (The Killing of a Sacred Deer)
・女王陛下のお気に入り (The Favorite)
・ロブスター (The Lobster)
2015年作品のロブスター以降、必ず映画館で観るようにしている監督。異様な程の緊張感の中に乾いたユーモア、これ笑っていいの?って迷うこともしばしば。本当に変ですごい。もう中毒です。最近は短編の発表が続いていますが、また長編も撮ってほしいな。楽しみです。